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Channel: たろうくん(清水太郎)のブログ
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長篠の戦いー戦国の真実を考えるー

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長篠の戦いー戦国の真実を考えるー

 近年、「長篠の戦い」は戦国時代の戦法に対する新しい考え方が問われている。我々はともすれば先人の考え方を無批判に受け入れがちである。在野の歴史家、鈴木眞哉氏・藤本正行氏に対する評価は、従来の歴史観に固執する学者達からすれば、自分たちの立場を危うくするものであるから、ことさらに厳しい。新しい考え方を取り入れることは勇気がいることである。自分の頭の中に革命をもたらすようなことは中々出来ない。その点では人間は保守的に出来ているのであろう。自分の考え方を変えることは簡単そうにおもえるがそれが難しいのだ。ましてや人の考えを変えることなどは尚更であろう。
 馬の大きさはどれ位であったろうか。今の競馬のサラブレッドのように大きくない、ポニー程の大きさが、日本の在来種の木曽駒であるという。荷を運ぶには強いが早く走れない、テレビ・映画のように馬の一斉突撃シーン等できないのだ。馬の高さは130cm程らしい。武田・上杉の軍勢に占める馬の割合も10パーセントほどであろうという。これ等から、武田の騎馬隊などなかった。そして、当時の戦いでは「武士たちは馬から降りて戦う」とフロイスは書いている。信長は3000丁の鉄砲を用意していたというのもあやしく、1000丁程であるらしい。「長篠の合戦図屏風」も秀吉が描かせたもので、実際の戦闘は家康が武田を撃破したもので、家康の強さを過少評価させるための秀吉の策略であるという説もある。織田・徳川連合軍6000人、武田家10000人が討死したと云う数字もある。馬は逃げるときには役にたつらしい。この戦では3段撃ちはなかったらしい。名和弓雄氏もこの戦いについて研究されている。
 歴史の真実を知ることは私たちの生活に有益であろう。しかし、戦いの反省などが私たちに役立っこと社会がないことが願いである。机上の空論でありたい。災害はいつやってくるかわからない。北朝鮮のミサイルの先端に核弾頭がつけられて私たちの安全が脅かされそうな今日この頃である。私のブログで中世の研究について「能天気」に書いていられる時が続くことを願うものである。



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