今書いている詩(818)
たろうさんの葬送(再生) あんなに輝いていた太陽が西に沈み夕焼けの里の空の一隅を茜色に染めている こんなに穏やかな日にわたしの母方の従兄が静かに目を閉じた仕事人間で70歳の早すぎる生涯であった 何処かで星が瞬く二人の娘には子どもがいる「おじーちゃんは 星になったんだよ!」悲しみを乗り越えて生きなさい 別れは何処かで出逢うための始まりの序曲もう命のリレーのたすきがきみたちに引き継がれてる 「神さま...
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今書いている詩(233)たろうさんのホトトギス(不如帰)君 「ガッテンです」 今年はいつまでも 近くでウグイス君が 啼いている きっと卵を 産んでいるのですね トウキョウ トッキョ キョカキョク (東京 特許 許可局)と慌ただしく 啼いているのはホトトギス君ですね 君の目的はウグイス君の巣に 卵を産み付けるのに来ているの でしょう(托卵) 万葉集や枕草子にもある君は 曲者ですね 自己中ですよ...
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たろうさんの覆う 天の涙が雪になり地上を覆い白いマントを被せる旅立ちのあなたのこころも覆われる雪の降る町です 誰も歩いてない道が家の前にある明日まで残るだろうか「雪かき するようね?」 支える物がないあなたのこころのように自由に伸びすぎた「隠れ蓑」は倒れてしまうよ「キンシバ」も寝てしまうだろう 雪が降ると今でも嬉しくなる老人のわたしがいるデジカメを撮りまくりはしゃいで投稿している...
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今書いている詩(234)たろうさんの蔓(つる) ゴーヤのつるが キュウリのつるが 今の現実を 捕まえようとして 身体を支えようとして 突き立てられた棒に つるを伸ばす 遊びではない 今日を生きるために ひと夏に 花を咲かせ 実を結び 食べられるために 重力に逆らい 天に向かって つるを伸ばす 棒の先には 未来も 希望も ない 虚空を掴もうと 藻掻く あなたはひと夏で悟る 65才のわたしは...
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たろうさんの北風と太陽 林くんが北風くんが吹くので「寒いよ」と言えば太陽くんが光を 燦々とふりそそぐ 「林くんは 丸裸だからね 寒いよね」わたしは何も纏ってないきみが丸見えで嬉しいのさ 恥ずかしがることないんだ人間も丸裸で生まれるんだ丸見えが真実をみんなに知らせているよ あなたのこころのマントも春が来たら脱ぐんですよ「神さまも 薄着ですね」「たろうさん 着すぎですよ」Ameba...
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今書いている詩(326)たろうさんのデジカメ あなたのこころの記憶は 何万画素ですか 1270万画素で 写せるのなら このデジカメお貸ししますよ ところで失業中のわたしの 姿も写ってしまうのですか それは困りますね バッテリーは充電済みですが 何枚まで写せますか わたしの冗談も連写できますか あなたとの恋のピント 自動ですか 会えないでいる女(ひと)の 眼差しも クチビルも 接写が可能ですか...
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今書いている詩(237) たろうさんの九月の空(飛翔) 九月の青い空は 窪地にある池に 身を晒している その上を アキアカネが ホバリングしている わたしを見ている 笑っている 首をかしげている 「あなたは何を 探しているのですか 求めているのですか」 木々の空間に コガネグモの巣がある その向こうに 未来が広がっている 君は越えられるかい 危険を冒してみるかい 飛んでみるかい...
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