Quantcast
Channel: たろうくん(清水太郎)のブログ
Viewing all articles
Browse latest Browse all 5691

梶原杉(カラー写真に中世を忍ぶ)

$
0
0

 八王子市元八王子3丁目の宮の前八幡神社の参道に、かって梶原杉と呼ばれた樹齢800年の威容を周囲に誇っていた杉の古木が有り、この梶原杉は通称「大杉」と村人たちに呼ばれ古くから信仰の対象でもあった。言い伝えによると、建久二年(1192)源頼朝の命を受けた梶原景時が、鎌倉鶴岡八幡宮をこの地に勧請した時、杉の小枝を植えたというものである。成長するに及んで、枝が下向きに張り出してきたことから、逆さ杉の異名があり、都の天然記念物に指定されていた。梶原景時は、史実のひとであるとともに、時として伝説の中に、あるときはフィクションの世界に、悪人になったり、頼朝の股肱の臣になったり、まことに神出鬼没の魅力ある武士で、歌舞伎の古典『梶原平三誉石切(かじわらへいぞうほまれのいしきり)』という芝居でも、鶴岡八幡宮宮の前の石切り場という一幕に主役で登場する。なにかと八幡様に縁のある人物である(名木古木探訪より参照)。
 この梶原杉は昭和47年に枯れ、樹高30メートルの木は切られ、切り株が八王子郷土資料館にある。切り株の年輪にはその時代の出来事を記すメモがある。特に私は天正18年6月23日の八王子城の落城が印象的である。また、神後伊豆宗治はこの杉を見て育ち、剣の修行に励んだと思われる。梶原杉のカラー写真は無料です。「IMG.jpg」をダウンロードしてください。(大貫久男氏撮影)


Viewing all articles
Browse latest Browse all 5691

Trending Articles