眠る
何の不安もなく
眠る娘よ
君の寝顔には
光に値する未来がある
僕の腕は
これからどれ程
君を支えてゆけるだろう
チョウチョウ
「お父さん お父さん」
娘が外で呼んでいる
ベランダに出てみると
「チョウチョウが死んでいるよ」
3歳の娘が言う
側溝にアゲハ蝶が
つぶれて死んでいる
娘は木の葉を
その上に被せた
「このチョウチョウさんはアリさんが
食べるんだよ南無南無しなさいね」
小さな手を合わせていた娘
もうすぐ4歳になる