昔書いていた詩(133) 「歩く」 「花の四月」
歩く 山靴の音が峠の道標に 釘ずけになっていた 冬の間 木霊は谷の岩陰で 冬眠している 僕は山旅を終えてから ずうーと神経を すり減らしてきたが 都会の雑踏のなかを 今日も歩いている 花の四月 辛夷が咲き 桜が咲く 入学式を終えてばかりの 一年生が帰ってゆく 春 四月は 始まりの月 すぐに桜は散ってしまうが 胸に付いた 名札は真新しい 背中に黄色の...
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今書いている詩(17) 愛をなくしました 私は愛の入った財布をなくしましたと ローカル局のアナウンサーが嘆いています 愛はどこへ行ってしまったのでしょうね 砂丘の中にでも埋もれてしまったのでしょうか 都会の街角で愛の正解を求めて 彷徨う愛の求道者もいますよ 愛ってなんですか 愛するってなんですか 愛が乾いているあなた こころまで乾いていませんか 愛を失いかけているあなた...
View Article昔書いていた詩(137) 「夢(11)」 「手形」 」声」
夢(11) 道路に観音が 家から学校まで横たわる その上を机を立てて飛び跳ねる 学校に収納庫を作り 家から順次トラックに載せてゆくが 手伝いの人が観音を修理してしまう それでは美術的価値がないと嘆くが すべては夢の中の出来事 夢は僕の心のバロメーターを 反映している 手形 空の約束手形を 振り出して 会社も僕も 壊れた...
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今書いている詩(21) だめじゃないかぁ~ わたしこんなことあんなこと 考え過ぎて だめじゃないかぁ~ わたしこの歳になってエロいこと 考え過ぎて だめじゃないかぁ~ わたし宝くじを当てようなんて 考え過ぎて だめじゃないかぁ~ わたし夢をいっぱい持ち過ぎて 重もたくてとても だめじゃないかぁ~ あなた愛が判らないなんて 言ったら だめじゃないかぁ~ あなた わたしにはあなたが...
View Article鎌倉新仏教と儀海
鎌倉新仏教と儀海 儀海は弘安2年(1279)の生まれである。弘安4年(1281)の2度目の蒙古襲来の時は2歳かと思われる。日蓮は翌年に没して、鎌倉新仏教の 開祖と言われた法然・親鸞・名庵栄西・道元はすでに没していた。儀海が最初に史料として顕れるのは「永仁3年(1295)正月15日於根来寺大谷院之草庵 以草案本書写之畢」とあることによる、この時すでに一遍・叡尊も没し、忍性のみが健在であった。...
View Article今書いている詩(606) 「たろうさんの空海(食うかい)」
悟ったあのお方に 失礼ですが 空海さんは いま食うかい(空海)と 仰っています なにおって? 悟りへの餅ですよ 腹持ちがいいのです 心得違いで 消化不良も起きませんね でも食べ過ぎは いけませんね ところであなた 空海(食うかい)さんへの 信仰の餅を もう一ついかがです 空海(食うかい)? 腹ごしらえしたら 人生のお遍路に...
View Article昔書いていた詩(138) 「宝くじ」 「ヤスリ」 「夢(12)」 「叔母」
宝くじ 夢のなかで 僕の宝くじが当たった 僕は色々な使い方を考えた その中にスポーツ店の経営と 卸会社の経営があった 目覚めて新聞を見ると 夢は消えて行った ヤスリ ヤスリで削ってしまう 鋭い感性と感覚が 次第に薄れてゆき 日常は希薄になる 暗がりで自転車を見た 人が乗っている 動く 流れてゆく 惰性 幸福とはそういうことか 夢(12)...
View Article今書いている詩(22)
今書いている詩(22) 現代版ええじゃないかぁ~ 私は私でもええじゃないかぁ~ 私は人間でも人間でなくてもええじゃないかぁ~ 私は飼い猫でも野良猫でもええじゃないかぁ~ あなたはあなたでもええじゃないかぁ~ 隣は隣でもええじゃないかぁ~ 明日から他人でもええじゃないかぁ~ 明日が来なくても今日が良ければええじゃないかぁ~ 誰でも笑って楽しく過ごせばええじゃないかぁ~...
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